弁護士ブログ/高木光春

立春も過ぎたこの時期、近所のスーパーなどを覗くと、この季節特有のあの惣菜、「しもつかれ」が大量に並んでいる。私は、昔からこの「しもつかれ」を自分で作る。鬼おろしという竹製の道具を使って、大根とニンジンをひたすらすりおろす。結構な重労働だ。大きな鍋に大根、ニンジン、大豆、油揚げ、そして肝心のシャケの頭(あらかじめ、圧力鍋で煮ておいたもの)を入れ、これを火にかけ薪で辛抱強く2、3時間煮る。大根やシャケの煮汁がほぼ蒸発したころを見計らって、酒粕を入れ醤油で味付けをして出来上がりとなる。

「しもつかれ」は、スローフード、ジャンクフードの典型だ。海なし県の栃木県が生み出した傑作である。「しもつかれ」は、数日間経つと味が馴染み非常に美味となる。料理は愛情をかけて作るもの、他の人から「うまいねえ」などと言われると心密かに嬉し涙を流してしまう(どこかで聞いた歌のセリフ?、この程度なら著作権侵害にはなるまい)。時間をかけ、辛抱強く作りあげることの貴重さ、大切さを再認識する。今夜も、これで日本酒を一杯。


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